新SoC UIS7862搭載の中華ナビを買った+root化事情(JOYING製)

ついこの前買ったばかりのJOYING製の中華ナビ。

購入してブログの記事を書いた数週間後にモデルチェンジがあり、ほとんどお値段変わらず新しいよりパワフルなSoCを積んだものが発売されていました。 とても悔しかったので買いなおしました。悔しかったので(大事なことなので)。

商品自体は昨年11月に届いていたものの、外出自粛が長引き活用できずにずっとおうちに眠ったままです。 この記事も12月に大枠は完成していて、一緒に眠ったままでした。 このままでは眠りっぱなしなので、実際に取り付けてのレビューは無しに、前モデルと比較しつつ新しいモデルの違いの検証とroot化事情の記事としてお届けします。

Table of Contents

  1. 新モデルスペック
  2. 新SoC UIS7862
    1. UIS7862搭載中華ナビ
  3. 本体の外観と変更点
  4. 動作の確認
    1. ホーム画面
    2. 設定画面
      1. デバイス情報
    3. Apple CarPlay
    4. Google Playストア
    5. ベンチマーク
  5. Root化
  6. まとめ

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新モデルスペック

箇条書きにすると次の通りになっています。

  • 価格 (執筆時): US $354.45
  • 画面サイズ: 9インチ
  • ユニットサイズ: 1 Din
  • 画面解像度: 1280x720
  • 画面タイプ: 埋め込み式
  • SoC: UIS7862 (Unisoc T618?)
  • RAM: 4 GB
  • Flash: 64 GB
  • OS: Android 10.0
  • Apple CarPlay: ビルトイン
  • マルチメディア機能: Wi-Fi(2.4/5GHz)/Bluetooth/USB/4G
  • 対応操作方法: タッチパネル・ステアリングリモコン

ハードウェアに絞って比較表を作ると以下のようになります。

機能 旧モデル 新モデル
SoC Unisoc SC9853i UIS7862
CPU Arch x86-64 ARMv8.2-A
μArch Intel Airmont ARM Cortex-A75/A55
CPU Core# 8 8 (2+6)
CPU Freq 1.8 GHz 1.8 GHz
GPU Mali T820 Mali G52

旧モデルはIntel CPUだったのに対し今回の新モデルはARMと、アーキテクチャの変更があった点が大きな違いですね。

新SoC UIS7862

cpuz1.png cpuz2.png

UIS7862についてはググってもほとんど情報が見つかりません。 手がかりとなるのは、Model IDとして表示されている文字列、「ums512_1h10_Natv」くらいですが、この文字列のパターン性から旧モデルのSC9853iと同じUnisoc製であるところまでは推測がつきます。 UnisocのWebサイトは最近更新があったようで、旧モデルのSC9853i(リンク切れ)を含めごっそりとCPUのラインナップが削除されています。 その影響か、今回のSoCについても公式サイトでは見つからず、英語版WikipediaくらいしかUnisocのSoCについてまとまった情報としては手軽に見つけられるものはなくなってしまいました。

Unisoc - Wikipedia

この一覧にもUIS7862に関する記述はないですが、近いものとしてTiger T618が見つけられます。 big側の周波数がT618よりも低いことと、ums512の文字列から、Tiger T512あたりなんじゃないかなぁと思ってググってみるもこれも該当なし。

結果としてどうのようなSoCなのか詳細は不明なままですが、マイクロアーキテクチャや数値を見るかぎり、ミドルクラスのスマホSoCと同じ性能帯のもののようです。 旧モデルのUnisoc SC9853iがベンチマークの結果が示すようにローエンドの性能だったことを考えれば、大きな性能向上が期待できるのは言うまでもないですね。

UIS7862搭載中華ナビ

中華ナビの歴史を軽く調べたところ、SoCのトレンドはRockchipのPX5 (データシート[PDF])を搭載する機種が世の中を席巻し、そのアップグレードモデルのPX6を搭載するものが多く存在した時代が続いていたようです。 それ以後は各社が色を出し始め、搭載されるSoCの種類の幅も広くなったようにも見える時期がありましたが、今回のUIS7862は多くのメーカーが採用していることが見てとれ、新たなトレンドとなりつつあるようです。

例えばカーナビを探していた時最後の候補に挙げていたCOHOの中華ナビも、UIS7862を搭載していました。

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JOYINGと同じくして、Unisoc SC9853i搭載の中華ナビを販売していた露Teyesも、昨年後半あたりからUIS7862搭載のものにモデルチェンジしています。

他にもUIS7862搭載の中華ナビは増えつつあり、中華ナビにおけるSoCの動きが気になるところです。

本体の外観と変更点

新モデルは旧モデルとほとんど外観に変わりがなく、SoCを中心とした内部のアップグレードだけかと錯覚してしまうくらい。 なので外観に関しては旧モデルの記事を参照してもらうとして、一箇所だけ目視できた変更点だけを載せておきます。

新モデルでは、光デジタル音声出力が搭載され、背面ポートに変更がありました。見つけられた外観の変更点はこれくらい。

背面ポート

動作の確認

全体的にUSBデバイスの認識が悪くなっているようで、イーサネットアダプタを繋いでのネットワーク接続がとても不安定です。 無線は使えない状態にしてあるので、唯一のネットワーク接続がUSB接続に限られ、電源ON/OFFの繰り返しを余儀なくされています。

そんな正しく動いているかわからない状態ですが、旧モデルと比較しました。 旧モデルのスクリーンショットを後に小さく表示しています。

ホーム画面

homescreen.png homescreen.png

同じです。

app-list.png app-list.png

app-list2.png app-list2.png

搭載アプリではApple CarPlayを実行するアプリがZLINKからCar Linkに変わり、新たにEasyConnectionが増えています。

設定画面

settings.png settings.png

ほとんど同じ。「いパン設定」が「一般設定」に修正されています。

デバイス情報

device-info.png device-info.png

スペックの違いが現れています。

他の設定項目も、大きく変わりはない様子。

Apple CarPlay

Apple CarPlayは搭載アプリが変わったものの、基本的な使い方に変更はないようです。 Car Linkを起動してUSB - LightningケーブルでiPhone 11 Proを接続したところ、これもあっけなくCarPlayを利用できました。

接続を許可するとナビの画面はCarPlayの表示に切り替わりました。 CarPlayを終了するアイコンが「返す」なのが趣があって良いですね。

carplay.png

Google Playストア

今回もPlayストアが入っているため、たいていのアプリはそのままインストールできます。 見た目上は比較するものもなく、挙動にも旧モデルとの違いは感じられないため、スクリーンショットは割愛。 表示が気になる場合は旧モデルの記事を参照ください。

旧モデルで唯一、あると便利だと思っていたものの入れられなかった「Yahoo!カーナビ」が今回の新モデルではインストールできました。

install-yahoo-carnavi.png launch-yahoo-carnavi.png

インストールして動作を確認できたアプリをリストとして挙げておきます。

なお、Netflixはコンテンツ保護のためのWidevineモジュールが搭載されていないため、インストールできませんでした。

install-netflix.png

ベンチマーク

Geekbench 5 - Google Play のアプリ

みんな大好きベンチマーク。今回もGeekbench 5でベンチマークを取ってみました。バージョンが少し違いますが、旧モデルの結果を小さく後に載せています。

geekbench.png geekbench.png

旧モデルからの数値上の増強は、2倍強となっています。

ついでに旧モデルでは無理だったAntutuベンチーマークが今回は完走したため、結果を貼っておきます。

antutu.png

Root化

みんな大好きroot化。旧モデルの時はアップデートファイルの解析をしてroot化しました。

結果から言うと、今回も前回と同様にしてroot化できました。

軽く解析してすぐ同じ手法でroot化にアプローチできることがわかりました。 アーキテクチャの変更によってアップデートアーカイブに含まれる実行ファイル等の名前が変わっていますが、基本は同じ手順でできました。

リネームされている変更点を下表に示します。

種類 旧モデル 新モデル
アーカイブ名 6521_1.zip 6315_1.zip
実行ファイル名 lsec6521update lsec6315update
スクリプト名 lsec_updatesh/lsec.sh lsec_updatesh/7862lsec.sh

これに加えて、bootパーティションが /dev/block/platform/soc/soc:ap-ahb/c0c00000.sdio/by-name/boot から /dev/block/platform/soc/soc:ap-apb/71400000.sdio/by-name/boot に変更になっているのを合わせれば、今回のモデルでもroot化に到ることができます。

興味がある方はお約束の自己責任で、過去記事の手順を上記の値の通り読み替えて挑戦してみてください。

まとめ

色々と興味深い点が多いし調査が楽しいので中華ナビ集めでもしようかな。